フチュッピーの部屋

令和5年度のスタートです 2023年4月12日





 鳴門教育大学附属中学校の令和5年度がスタートしました。私はこのたび,校長として着任いたしました「大泉 計(けい)」と申します。実は私,5年前から3年間校長として勤めさせてもらって5年前までは11年間,勤務させていただいていたので,今回3回目の赴任となりました。初めて,勤務したのはちょうど20年前で,技術の教員として着任し,当時「パソコン部」として活動していた部活動を,コンピュータを扱うだけでなく,広くものづくりもできる部として「技術部」を作らせてもらい,顧問をさせていただきました。その後,教頭としても7年間勤務する間も,ずっと技術部に関わらせてもらいました。学生時代には,本校が「徳島大学教育学部附属中学校」であった時代に,教育実習にも1ヶ月来させていただき,いろいろなご指導を受け,「教員になろう!」という思いがよりいっそう強くなるほど,大きなインパクトをいただいたのが今まで教員を続けてこられた原点でもあります。教員人生の多くの時間を過ごさせていただいた本校には,お世話になった先生方へはもちろんのこと,多くの卒業生をはじめ,保護者の皆様に,教員としての私自身を育てていただきましたことを大変感謝をしております。したがって,今回の勤務に関して,学長様や理事様からお話をいただいた時も,長年お世話になったご恩返しが少しでもできるならと,お引き受けした次第ですが,その重責に今更ながら不安もありますが,長年勤務させてもらったからわかることを中心に少しでもお役にたてるよう努力する覚悟でございます。そして,「チーム附属中」としてしっかりと,あのWBCの日本チームくらい,年齢差を超えて仲良くお互いをリスペクトしながら,「子どもファースト」の気持ちを忘れず,一致団結して,子どもたちのために頑張っていく所存でございますので,どうかよろしくお願いいたします。

 さて,現在世の中は,長かったコロナ禍からようやく少しずつ従来の生活を取り戻しつつありますが,学校現場でも同様で,本校では先日,久しぶりに入学式で伝統の『紙吹雪』が復活しました。本校では,入学式が終わって退場する新入生に,在校生が歓迎の意味を込めて紙吹雪をまいて歓迎するのが伝統になっています。色紙や広告の用紙を2cm四方の大きさに切ったものを各自が準備するのですが,この3年間コロナの影響で中止されていました。したがって,先輩もされたことも見たこともないのですが,一生懸命準備して,今年は3年生だけだったのですが,紙吹雪による歓迎ができました。本来なら,保護者と一緒に退場するのですが,まだ教室で長時間密集状態になるのは避けたかったので,生徒だけ先に退場してもらい,保護者は学年主任からいろいろな入学に際しての話を聞いた後,30分間だけ教室へ移動してもらって,学活の様子をみてもらい,子どもと一緒に下校してもらいました。2年生は今回は紙吹雪はしなかったものの,体育館前から教室近くまで,花道をつくって,拍手で迎えました。今回久々に復活した「紙吹雪」ですが,なにか前時代的な感じがするかもしれませんが,新入生はもちろんのこと,3年生もとてもうれしそうに,そして何より丁寧に紙吹雪をまいていたのが印象的でした。当然ですが,終わったあとの掃除もなかなか大変です。でも先輩たちは短時間できれいに後片付けも終わらせました。今の時代ですから,紙吹雪の様子をデジタル技術を駆使して,プロジェクションマッピングで表現することも可能ですが,そこは,伝統の紙吹雪ならではの良さがあり,伝統の重みもあります。本校には,昭和26年から発刊され続けている校誌「そだち」が全巻揃っていますが,私が確認した範囲では,昭和34年の入学式記念号に,屋外を行進する(!)新入生を両端に並んで花道をつくっている先輩たちが手に袋を持って,紙吹雪をまいている様子が写っている白黒写真が最も古かったです。このとき入学した附属中学生は,現在76歳のはずです。この頃より前の校誌には,あまり写真はなく,イラストがほとんどです。そういう中で昭和32年の卒業記念号に卒業生が書いてある,中学校での思い出を綴った文章の中に,「講堂での入学式のあと,附属中学校の校舎まで行進したときに,先輩たちが並んで花道を作ってくれ,その両側から紙吹雪をかけてくれたことは,鮮明に覚えており,あのときは大変感激したものである‥‥」という一文を見つけました。昭和32年3月に卒業ということは,今では,81歳になられている方々でしょうか。このように,本校は伝統をずっと受け継ぎ,とても大事にしているのです。以前校長として勤務した時もそうでしたが,私はこの本校の財産でもある校誌の「そだち」を読むのが大好きで,そこでの発見を生徒に伝えてきました。これからも,今の君たちも令和の時代をしっかり生きて,この伝統を繋いでいっているという自覚をもって,多くのことにチャレンジしていってもらいたい,と伝えていきたいです。先日の始業式でも入学式でも子どもたちに,どんなに失敗しようとも挑戦を続けるよってよって,成功は近づいてくるし,何よりその過程に意味があります。成功の反対は失敗ではなく,成功の反対は何もしないことである,ということをしっかり肝に銘じておきましょう,と話しました。

 話が長くなりましたが,以前も私はこのホームページに時々,思いつくままに駄文をだらだらと書かせてもらっていました。その中で,世の中はめまぐるしくデジタル技術が進歩し,AIがどんどん進化し最近は「チャットGPT」が大きな話題になっていますが,教育においては「不易と流行」の不易の部分を特に大事にしたいと,常々申しておりました。現に,コロナ禍で一気に普及したタブレットも,本校ではその数年前から活用しており,移動式のプロジェクター付きホワイトボードも7年くらい前から設置されていますが,書写の専門の先生が毎週,2.3年生は書写(書道)の指導に来てくれていますし,ノート指導やものづくりにも大変力をいれていることを紹介しながら,さもそれと関係があるかのように(笑),このページでは昭和歌謡やフォークソング全盛時代の名曲を紹介してきました。これらの曲は,毎回保護者の世代ところか,祖父母の世代が知っているような曲が多かったですが,これらのことが話題になって,多感な中学生と,2世代,3世代が話ができればいいな,なんて思っていました。ひょっとしたら,5人くらい(?)覚えてくださっている方もいらっしゃるかもしれません。本校関係者以外の県外の方や小学校の先生から感想を寄せてもらったりすることもあったので,調子にのっていました(笑)。今回,また本校に勤務できることになりましたので,時々,このような駄文を書かせてもらおうと思いますので,本校のページで様々なお知らせや,学校行事の様子,部活動の様子などを見ていただけたついでに,お時間があるときに少しでも目を通していただける方が,数名でもいらしたら幸いです。前回もページを開けたとたん,その文字の量を見て閉じられる方も多かったと思いますし,それも狙っていました(苦笑)。ということで,不定期に思いの丈をだらだらと書かせていただこうと思いますので,よろしくお願いいたします。学校の様子や行事の紹介は,トップページの「トピックス」のところに,こまめに本校の教頭先生が掲載いたしますので,学校の様子はそちらの方でご確認ください。

 ということで,今回は,もうすっかり暖かくなって,本校の中庭の立派な桜も散ってしまいましたが(もうしばらくの間,トップ画面に4月上旬に満開に咲き誇った中庭の桜と,久しぶりにそれをライトアップした写真を流しますので,ご覧ください)春といえば,素敵な曲が多い中で,私は唱歌である「早春賦」https://www.youtube.com/watch?v=V4AXms60YUcが大好きで,いつも4月になると口ずさんでいます。これは大正時代に作られた,長野県の安曇野一帯の早春の情景をうたった歌ということですが,唱歌は本当に歌詞がきれいですよね。デジタル配信で音楽を聴くのが主流の子どもたちに,こういう曲の良さを伝えられたらな,と思うのですがなかなか,言葉で伝えられる能力を私は兼ね備えておりませんもので‥。昔,このページで紹介したこともあるのですが,技術の教員として育ててもらって,技術教育が大好きな私は,20代の時から,子どもたちに古い機器を見せて触らせて,技術史を語ってきました。デジタル配信の音楽もスタートは,レコードでありソノシート(ご存じですか?私は20枚くらい持っています)から始まり(エジソンの蝋管は別にして),それを再生するのも蓄音機から電蓄(レコードプレーヤー)となり,カセットテープ,CD,MDなどの変遷があるわけでして,授業でも蓄音機をよく鳴らしてきました。今まで4台くらい購入したと思います。唱歌などは,発表当時に聞かれていた蓄音機で聴くとまたいろいろ思いを巡らすことができ,楽しいものです,って言ってもあくまで私の自己満足の話ですのでスミマセン。こんなグダグダ話を不定期に書かせていただきますので,どうかよろしくお願いいたします。

 130名の新入生が入学し,今日から授業が始まり,令和5年度の鳴門教育大学附属中学校は397名の全校生徒と,32名の教職員でスタートいたしました。みんなで力を合わせて頑張っていきますので,どうか温かく見守っていただけたらと思います。よろしくお願いします。



過去のタイトル一覧
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附属中学校であなたの魅力を開花させ、さらに伸ばしませんか!(2024年11月4日)
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