10月に入っても教室のクーラーは朝からフル稼働していたのが、10月も2週目に入ってから、ようやく窓を開けるだけで過ごせるようになってきました。そのような中、10月11日、本校では前期終業式を行いました。前後期制の学校も県下では随分と増えてきたように思いますが、後期までの秋休みが1週間もあるのは本校だけです。秋休みと言っても、その休み中に1年生は1泊2日の宿泊活動に行きますし、3年生は日帰りで、淡路・神戸方面へ校外学習に出かけます。2年生は後期が始まったらすぐに2泊3日の修学旅行がありますから、その準備をしなければなりません。ということで、秋休みと言っても子供たちは、何かと忙しい日々を過ごします。でも、気分一新、令和6年度の後半戦にむけて、しっかりとエネルギーを補充してもらいたいものです。
それにしても、ようやく、本当にようやく秋の気配が感じられるようになってきました。四季の変化に富むこの美しい国に、偶然とはいえ生まれたことに幸せを感じてこの歳まで生きてきたのに、ここ数年は、その季節感と暦にずいぶんズレを感じるようになりました。私が青年教師(!)だった頃、「せんせー」と呼ばれながら、まさに勢いだけで子供と戯れていた時代、クーラーのない教室で「暑い、暑い、勉強やする気せんわぁ」と言う生徒に「勉強せんのを暑さのせいにするなー!あと半年して、寒い、寒いって、言い出すときのために、この暑さを覚えとけぇ」などど、訳のわからん事を言いながら、クーラーの無い(でも今より暑さはマシだったかも)教室で黒板に板書しながら、「あぁ、額から流れる汗に仕事をしてるって実感するわぁ」等と、やせ我慢をしていたことを思い出します。ホントにひどい教師でした。その頃私に教わってしまった(!)生徒のみなさん、当時の他の先生方のおかげで今は立派な大人になっていることと思います。「若かったから」は理由になりません。ごめんなさい。というわけで(どういうわけ?)、すっかり秋らしくなってきました。私は、クーラーにも暖房器具にも頼らないで生活できる季節がとても好きなのですが、前述の通り、最近はその期間が本当に短くなっている気がします。その心地よい気温の季節である「春」と「秋」は対照的で、私が好んでこのページに引用する「昭和の歌」の歌詞にもその差が見事に情緒的に書かれているものがたくさんあります。言うまでもなく、「春」は冬の暗い雰囲気から、雪解けを迎え、動物たちの活動も活発になり、なんといっても日本国民に幅広く愛される花である「桜」が開花することで、大変明るく、希望に満ちた夢膨らむイメージです。世の中も進学、進級、就職をはじめ、新しい年度のスタートということで活気がみなぎっています。それに比べて、「秋」。燦々と輝く太陽と共に、はじけるパワー満載の夏の数々のイベントも終わり、去りゆく楽しかった夏の思い出と共に、段々と下がっていく気温と比例して、どこか物寂しく感じます。数々の名曲にも素敵な言葉で、その想いが表現されています。気温は似ている「春」と「秋」とはいえ、このように全然違う季節感があるわけですが、私は「秋」のもの悲しさが好きです。(自分の性格に合っている、と言っても周りの人は誰も賛同してくれません!〈笑〉)「行楽の秋」とか「食欲の秋」といった明るいイメージも多々ありますが、私は過ぎゆく夏を惜しみながら、徐々に気温が下がってあっという間に冬本番を迎える、まさに今のこの短い期間が好きです。青々とした若葉と対照的に落葉樹から落ち葉が散っていく姿に,昨今の自分の姿を重ねてしまいます!なんか暗い文面になってきしたが、そんな少しセンチな気分に浸っているときにどこからともなく香ってくる「金木犀の香り」はまさに、私にとって『The Autumn』なのです。(10月11日の段階で、校内に数本ある金木犀はまだ開花していません)
当たり前ですが、このコーナーはそんなに見て(読んで)くれる人は少ないのですが、中には、年寄りの戯言に目を通してくれる方もいて、「随分更新がない!」と注意(!)を受けたり、毎回、UPした直後に感想を送ってくださる県外の奇特な方もいらっしゃいます。「校長の自己満足で書いてるんだろ!」という、ご指摘の通りで、エッセイなんて高尚なものではありません。ただ・・・、今回は、来月の11月3日に本校で実施されるオープンスクールの案内のチラシを、徳島市内25校ほどの小学校へ先週、直接私が届けたばかりで、ひょっとしたら、「このページ、何だろう?」と開けてくれる小学校の児童や保護者の皆さんもいるかも知れません。今徳島市内の小学校の校長先生は、以前私が市教委に勤務していた頃、市内の全ての公立小中学校を年間2回ほど学校訪問をさせていただき、全クラスの授業を参観させて頂いたときに、校長先生と共に案内してくれた教頭先生だった方がほとんどなので、みなさん気安く接してくれました。各学校の校長室もとても懐かしかったです。そんなわけで、本校にいろいろなイメージを持って、初めてこのページを読んだ方(多くの方はこのページを開けた瞬間、その文字数の多さに辟易して、すぐ閉じることと思いますし、私にとってはそれが狙いでもあります<笑>)が、???だけならまだしも、こんなこと書く校長がいる学校って大丈夫なの?と思われはしないか心配です。かと言って、威厳のある文書も書けないし・・・。今更、「教育とは・・・」なんて似合わないし(笑)。しかし、益々若くなる保護者の皆さんに、昭和歌謡やフォークソングの話をしてもほとんど伝わらないでしょうし・・・。私は別に今売れているアーティストに全く興味が無いわけではありません。あいみょんの歌の歌詞は、吉田拓郎の曲を彷彿させると思っていたら、拓郎があいみょんのファンだと最近知って、うれしかったです。また、徳島出身の米津玄師は、先日テレビであの林先生(!)から、ロングインタビューを受けていて、最近ヒットした朝ドラ「虎に翼」の主題歌の歌詞の一部に、種田山頭火の「しぐぐるやしぐるる山へ歩み入る」をオマージュした「しぐぐるやしぐるる町へ歩み入る」という部分があって、それを丁寧に説明していました。時雨(しぐれ)は秋から冬にかけて降る雨を指すそうですが、そんな雨の中でも進むしか無いと読んだ山頭火の文書からは、辛くてもその先にある「春」を信じて歩もうとする強い信念を感じますが、山の中で無くても現在の町の中にも孤独や寂しさを感じることは多々あるものの、自分の夢に向かって進んでいこうというメッセージを米津さんは込めたそうです。このような話を聞いて、純文学を愛し、日本語の素晴らしさを静かに語る彼に惹かれました。そして、単純な私はCoCo○のカレーが大好きで、トッピングはソーセージがお気に入りと彼が言うのを聞いて、徳島駅前の店で、一人でその「ソーセージカレー」なるものを食べてみました(美味でした)。多分放送以来、大人気商品になったことでしょうが、私のような年寄りが閉店前に来店して注文したことに、店員さんはどう思ったことでしょう(きっと、なーんにも思って無いと思いますが<笑>)。あ~、すみません。オープンスクールのチラシを見て、初めてこのページを開けた方に誤解を受けぬように、格好つけるつもりでしたのに・・・やっぱり無理でした。
本校の名誉挽回のため(!)に、こういう時は、他の人の力をお借りすることにします。本校にご来校された方が、最初に出会うのは、本校の警備員さんの「K上さん」です。この方のことを語り始めると止まりません。このページを何ページ費やしても足りません。私も長い人生で、多くの出会いがあり、数え切れない人たちに助けてもらいながら今があるのは、言うまでもありません。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e4%bb%8a%e6%97%a5%e3%82%82%e3%81%a9%e3%81%93%e3%81%8b%e3%81%a7+%e5%b0%8f%e7%94%b0%e5%92%8c%e6%ad%a3&mid=12094EC8A44CAC2C4BE512094EC8A44CAC2C4BE5&FORM=VIRE
(このページでは、このように私の全く個人的な好みでの様々なジャンルの曲を紹介します。この曲は私がライブにも最も多く出向いた今年77歳になるアーティストで、自分の人生を振り返って多くの出会いを考えたとき、必ず頭の中を駆け巡る曲です。かつて、この歌詞を使って生徒に話をしたこともありましたが、今はそういうチャンスがほとんどないので、このような場で紹介しています。私にとって心に染みる曲です)そのような出逢いは、職業柄、同じ職種の人が多いわけですが、全く職種の違う人も、もちろん多くいます。その中でも私にとって人生の後半で出会ったすばらしい人物の一人がこのK上(○○じょう)さんです。何がすごいかって、それは本校にご来校いただければ、わずか一瞬でもその一端を感じて頂けると思います。「人として」本当に、私はリスペクトしています。かつて私は、卒業式の式辞の中に、この「K上さん」のことを書きました。当時の式辞が残っていたので、私が卒業式で読み上げた式辞の一部を紹介します。
「・・・・本校の校訓である、敬和奉仕の精神に生きる人間学校、その卒業生として、皆さんが今後それぞれの各分野のエキスパートとなって、日本、そして世界を支える人材になっても、人として、温もりのある心を持った、立派な大人になることを一番の目標にしてください。「りっぱな大人」等というと、抽象的な表現と思うかもしれませんが、皆さんには、まさに「りっぱな大人」と称することに誰も異論をはさまない人に、三年間お世話になりました。家族や恩師以外で、その人とは、誰でしょう。
そうです。○上さんです。今朝もいつもの笑顔で迎えてくれましたよね。私も今までの人生で多くの出会いがありましたが、あの方ほど、にじみ出るやさしさ、温もりを感じさせてくれ、ご自身の仕事に誇りを持って、仕事以上のことにも黙々と気遣いをしながら実践してくれる、私にとって、人として心から尊敬できる方です。毎朝一緒に校門に立って、多くのことを学ばせてもらっています。今日、皆さんが校門を後にする時、○上さんに負けないくらいの最高の笑顔で挨拶をして欲しいです。人を笑顔にする、相手を思いやる心を持ち続ければ、必ず皆さんの周りには、皆さんを支えてくれる仲間の輪ができます。・・・」
というものでした。卒業生が校門を出る前、○上さんと写真を撮ろうとする行列が、ず~っと続いたのは言うまでもありません。そんな○上さんといつものように、校門前で朝の交通指導をしているとき、今月に入っていくらか涼しい風が吹いた瞬間に「校長先生、随分涼しくなりましたねぇ。こういう時季になると私の頭の中で『秋の気配』っていう曲がこだまするんですよ」、「えええ~っ!、それってボクの定番!!」(○上さんにしたら、何が定番な!って思われたことでしょう<笑>)秋を感じ始めると、毎年私のCDデッキか、レコードプレーヤでかける「定番」が、私が中学3年生の時(K上さんは高校生)にリリースされた、オフコースのこの曲です。Bing 動画
そして、その翌年にリリースされたのが、金木犀の香りが漂ってきたら聴きたくなる堀内孝雄さん(アリス)のこの曲です。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%E5%90%9B%E3%81%AE%E7%9E%B3%E3%81%AF%EF%BC%91%EF%BC%90%EF%BC%90%EF%BC%90%EF%BC%90%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%88&mid=A5BB6973D6EFC0050E79A5BB6973D6EFC0050E79&ajaxhist=0
あっそうだ、学校行事にも触れなくては(もう遅い!)。10月10日は体育祭でした。本校では、毎年6月の第一金曜日あたりに、研究発表会(県内外の先生方にご案内する公開授業研究会)を行っていまして(今年は5月31日)、それが終わってから、6月末に体育祭を従来は実施してきました(最近は5月末に実施する中学校が多いです)。ところが、猛暑の関係で、3年生の運動部活動に所属している者にとっては、中学校で最後の大会となる総合体育大会の地区予選の日程が年々早まり、最近では6月中旬からスタートすることとなったため、体育祭を秋に実施することになりました。9月は50名以上の大学生が本校で教育実習をするために実施は難しく、9月末に教育実習が終わってから、前期末の終業式までとなると、練習期間(実質3日程度)も考えるとこの日になりました。翌日が終業式のため、もし延期となると、本校では体育祭を徳島市の陸上競技場で実施している関係で、体育祭の後、この陸上競技場で終業式(!?)なんてことになりそうでしたが、「なんてったって、10月10日は晴れの特異日、だから東京オリンピックもこの日が開会式になりました」なんて話をしても、東京オリンピックって、7月末に始まったのでは?と、2021年の東京オリンピックしか、今の生徒らはもちろん知りませんし、保護者の皆様も、その前の昭和39年の東京オリンピックなんて生まれていませんよね。その10日前に開通した東海道新幹線は今年で還暦を迎えた、なんて話はおいといて(私、自称「鉄っちゃん」です)、とにかく天気は大丈夫だろう。とたかをくくっておりました。それに、晴れの特異日と言うだけで無く、陸上競技場は雨が降ったからといって、水たまりができることも無く、私の附属中学校勤務歴15年間を振り返ってみると、朝8時頃まで土砂降りで、9時までには止むことがほぼ確実だった年に予定通り実施したことがありました。さすがにその年は、朝から「ホンマにこんな天気で体育祭するのか!」と、お怒り気味の電話もありましたが、当時教頭だった私は「ハイ、学校の運動場と違って、水たまりもできませんので、雨さえ小降りになれば、十分できます。どうぞ参観にきてください。ただ、参観席の芝生は濡れていると思うので、敷物をご用意ください」と、冷静に話したら、余計に怒りをかって電話を切られてしまったという経験もしました。とにかく、あんな素晴らしい競技場を貸し切って体育祭をさせて頂けるのは、ありがたい限りです(ちなみにコロナ禍の際に、ほとんどの学校が保護者の参観を中止して体育祭を実施していた時も、トラックの周囲には広い観覧スペースがありますから、入場制限はしませんでした)。
そして、翌日無事に前期終業式を迎えることができました。これから1週間のハーフタイム(!)をはさんで、令和6年度の後期も、附属中学校は、今年のキャッチフレーズ「しなやかに、そしてより高く」を合い言葉に全教職員一丸となって、生徒をしっかりとサポートしながら邁進していきます。
初めて、このページを見て頂いた小学校の児童や保護者の皆さんがもしいらっしゃいましたら、訳のわからないとりとめのない内容を最後まで読ませてしまい、申し訳ありません。年老いた校長が、時々不定期で戯れ言を綴っているページですので、気にしないでください。ここまで時間を費やして読んで頂いたからといって本校の理解が深まるわけでも無かったことを心よりお詫びいたします。
最後に、一番下の写真は、校長室の私の机から見える風景です。棚の両端に置いてある、黄色い壺のようなものがスピーカーです。(周りに溶け込んでいるように見えませんか?)
このスピーカーは、今から半世紀以上前に作られていて、30年以上前に製造が終わっている英国製の陶器のスピーカーなんです。スピーカーユニット自体の大きさは10cmしかないのですが、この部屋で音を聴いて頂いた方は、皆さん異口同音に音の良さを褒めてくださいます。私が高校生の頃、雑誌で見て、大学生の時に実際にオーディオショップで音を聴いて憧れていたスピーカーです(私は、高価な機器は持っていませんが、自称オーディオマニアです)。校長室には、CDデッキも、レコードプレーヤーも、蓄音機も(!)ありますが、オープンスクールでこの部屋は公開しません(笑)が、部屋の様子はまたこのページで時々紹介します(かつて文科省の偉い先生がいらした時、「私も全国各地の学校を訪問しましたが、こんなにいろいろ教育に関係ないモノを校長室に置いて(遊んで)いる校長先生は、先生くらいでしょうね」と、お墨付き!を頂きました<笑>)。
最後の最後に、今まで何度となく時間に余裕がある時にこのページに目を通して頂いている極少数の皆様、長らく更新がないとご注意を頂いたからといって、今回はいつも以上にダラダラと書いたわけではないのですが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。これ以上、老害でご迷惑をおかけしないように、日々自分自身に言い聞かせているつもりですので、ご批判のお電話、メールはご勘弁くださいマセ(苦笑)。