フチュッピーの部屋

♪ ピチピチ チャプチャプ ランランラン ♪ 2024年7月2日





 7月に入りました。早いもので、今年度がスタートしてもう3ヶ月が過ぎました。そして、辰年が始まってから、「上半期が終了」したそうで、その早さにまた驚きます。ただ、7月1日を迎えるにあたって、2024年になってから6か月が過ぎたことを痛切に感じさせられるのは、「能登半島地震から半年!」という新聞の特集記事やテレビの特番を見た時です。そしてそこに書かれているのは、「半年過ぎても進まない復興」という内容です。同じ附属学校である、金沢大学附属中学校から、半月ほど前に、「一時に比べてすっかり報道が減ってしまった能登半島の現況」ということで、プレゼン資料が届きました。報道を見ているだけで、何も行動に移せていない私は、あの元旦の出来事を忘れず、本校での避難訓練で子供に伝えてほしいことを先生方に話すくらいのことしかできていません。今まで、阪神淡路、東日本、熊本、そして能登半島と、多くの被災地の現状をTVを通してとは言え見てきて、あと30年以内にかなりの確率でおこるであろう、南海トラフ地震に対して、自分事と捉えることがまだまだできていない己を反省するばかりです。学校を預かる身として、様々な想定をしながら対策を考えていかねばと、気持ちを新たにした、能登半島地震から半年が経過した私です。
 さて、夏本番を前に、今のところ連日のように雨が続いています。中庭の大小の石も雨に濡れて光っています。子供たちは、以前紹介した「傘の水滴落とし器『フリフリ:勝手に命名<笑>』」も子供たちが使い方に慣れて、雨の朝は大活躍です。まだ28℃overの日は少ないのですが、湿度が連日80%overのため、教室のクーラーを効果的に使っています。梅雨だから、と言っても、降るときは豪雨に近い状況です。昨年も同時期に同じことを書いたような気がしますが(誰も覚えていないと思います<笑>)、雨の擬音語(オノマトペ)といえば「ポツポツ」「パラパラ」「シトシト」「ザーザー」等でしょうか。誰しも、雨よりカラッとした晴天が気分がいいものだと思いますが、私は「シトシト」降る雨が結構好きです。梅雨時は特に新緑が映えますよね。昔、「伊豆の踊子」や「天城越え」で有名な、天城峠の近くで、6月にジューンブライドの身内の結婚式に呼ばれたことがあり、雨が降り続いていたのですが、緑の眩しさが際立っており、雨という天候を見直した(!)のを覚えています。でもその時の雨もまさに「そぼ降る雨」で、ゲリラ豪雨のような土砂降りではありませんでした。「シトシト」とか、ましてや「そぼ降る」なんて表現は日本語から消えてしまうのでしょうか。こんなことを言うと、そぼ降るの「そぼ」ってどういう意味なんだろう?ひょっとしたら、小中学校で国語の時間に習ったのかもしれませんが、その頃、模型作り・無線・BCL・自転車いじり・バスケ等、勉強以外(!)の活動に全精力を注いでいた私の記憶に残るはずがありません。それで、この歳になって今更ながら疑問に思うようになりました。(生徒の皆さん、勉強は若いときに、しっかりしておきましょう!それによって人生が豊かになります。先生は、皆さんより「先」に「生」きているくらいしか、アドバンテージはありません。だからこそ、輝かしい未来に向かって無限の可能性を秘めている皆さんにお伝えできることがあれば、少しでも話しておきますね) 「そぼ」ですが、調べてみると、古くは「そほふる」とも言われたそうで、同じ意味の古語に「そぼつ」という言葉があったそうで、そぼつというのは、しめやかに降る、しとしと降る、ぬれる、うるおう、などの意味があり、かつて濡れることを意味する「そぼつ」という動詞が使われていたそうです。そこから「そぼ降る」という表現が生まれたようです。現代の言葉で「そぼつ」は使われていないと思いますが、「そぼ降る」という表現のなかで受け継がれているんですね。でもその「そぼ降る」という表現も子供たちどころか、若い世代はもう使わなくなってきたのではないでしょうか。こんな風に日本語はどんどん減っていく?いえ、逆に増えた言葉も多々ありますから、使っている語彙数は減ってないのでしょうか。ただ、新しく増えた日本語が、「ウザイ」「キモイ」では寂しい限り、なんていうのは、浅学な私の戯れ言なのでしょうか。でも「美しい日本語」をしっかりと伝えたいなぁ(私自身は,伝えられるだけの語彙を持ち合わせていませんが‥)、と思うのを年寄りの発想というので片付けてほしくはないです。本校の国語科の教員は頑張ってくれているので、私たちも、美しい、正しい日本語を意識して、できるだけ「らぬき言葉」などを使わないようにしたいものです。ここ数年、教員通しの会話でも「了解しました」という言い方を若い世代がするのを聞いて、気になっていました。私は、無線をしていましたから、「了解=ラジャー(roger)」が、日常会話の「わかりました」を丁寧に表現していると思って話すのには、違和感があり、当然その場合は、「承知しました」であると思うのですが、現在本校の職員室では、「承知しました」を使う先生が一気に増えました。しかしながら、ここに書いている私の駄文事態,日本語の活用がとても怪しいので、時間はかかっても,好きな読書を通して,正しい日本語の使い方を勉強中<今頃?>ですので,ご辛抱ください<苦笑>。

 消えゆく日本語‥ということに頭を巡らせていたとき、「雨」をテーマに私が一番に浮かぶのは前回紹介しました「雨音はショパンの調べ」です。そして、次に出てくるのは、この曲より5年以上前(1978年)に八神純子さんが歌って大ヒットした「みずいろの雨」https://www.youtube.com/watch?v=M3-K4knCeLE  です。私が高校生の頃流行ったのですが、大学生になっていろいろなことがあって(^^;)、しみじみとこの歌詞の奥深さが心に染みいったのを覚えています。この歌を聴いて、みずいろが水色でないことの意味等ではなく、私が悟った(!)のは「本当に大切なものは失ってから気づくもの」ということでした。『星の王子さま』(サン=テグジュベリ)では「大切なもの(かんじんかこと)は、目に見えない」というフレーズがでてきますが・・・。いつものように話があちこちに飛んでしまいましたが、「雨音はショパンの調べ」、「みずいろの雨」と並んで、「雨」で浮かんだのが「あめふり」https://www.worldfolksong.com/songbook/japan/amefuri.htm  です。タイトルは、正確には知らなかったとしても、『♪ ‥ピチピチ チャプチャプ ランランラン‥ ♪』を知らない人はいませんよね。この歌、小学校ではなく、んとは限りません!」とか、「蛇の目傘なんて今はありません」、なんていうことで歌われなくなっているかも?本校にもお子さんが保育園に通っている先生が何人もいるので、また聞いてみます。その中に出てくる蛇の目傘なんて、もう民芸品レベルなので、中学生でも知らないでしょうね。それどころか、コウモリ傘なんて言葉も最近は耳にしないですね。雨音やそこを歩く音を表現した「ピチピチチャプチャプ」という音も大事にしたいものです。「雨音はショパンの調べ」と「みずいろの雨」と並んで、大正14年発表(作詞は、あの北原白秋!)のこの「あめふり」が浮かぶという私は、蓄音機で聴くSP盤のファンとか、ジャズ、フォークと並んで唱歌等も好き!ということが影響しているのかもわかりませんが、この名曲(!)は,見事なシンコペーションが冒頭からずっと続くんですよね。「♪ あ‥ ♪」のように、強弱がはっきりと強調されるフレーズは、覚えやすく、親しみやすく、幼児心に雨が降って外で遊べなくても、リズムに乗って小躍りしながら歌っていた幼稚園の頃を思い出します(昨日のことさえ、よく覚えていないのに、半世紀以上前のことを鮮明に思い出すとは、まさに前期高齢者の特徴をしっかり踏襲しております<苦笑>)。
 「雨」について、最近の大雨が災害をもたらすばかりで、風情を感じないことから、ダラダラと思いつくままに綴らせていただきました。ここまでお読みいただいた皆様、駄文のうえに、一文が長すぎる読みにくい文面で申し訳ありません。こういうところは、中学時代から、全く成長がありません。本当にごめんなさい。
 いつものように,長くなりました。もう終わります(笑)。本校でも先月末にプールに水が入り、保健体育科の授業で、水泳が始まりました。本校でもと言っても、現在徳島市内の中学校で、自校プールを使っている中学校は、ほとんどありません。修繕費と維持費がかさみ、多くの学校は、市内の公営のプールに、年間1回か2回,行っているくらいです。小学校では水泳は各校で実施されていますが、高校に関しては、県内の高校では県西部の1校くらいしか、プールは稼働していないそうです。本校では、コロナ禍でも人数制限をしながら実施してきました。今年も短い期間ではありますが、子供たちは楽しそうに、水泳の授業を受けています。そして授業が終わると、毎日,本校自慢のプールロボットが朝までにプールの中を駆け巡り(!)プール内を隅々まできれいにしてくれます。まさにプール版の『ルンバ』です。
 最後に(しつこいですがあと少しです)、先に述べました「雨」と聞いて、思い浮かぶ曲を3曲ほど紹介しましたが、「梅雨」と聞くと浮かぶのは、私にとっては一択です。それは、さだまさしさんの「つゆのあとさき」です。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e3%81%a4%e3%82%86%e3%81%ae%e3%81%82%e3%81%a8%e3%81%95%e3%81%8d+youtube&ru=%2fsearch%3fq%3d%25E3%2581%25A4%25E3%2582%2586%25E3%2581%25AE%25E3%2581%2582%25E3%2581%25A8%25E3%2581%2595%25E3%2581%258D%2byoutube%26FORM%3dQSRE8&mmscn=vwrc&mid=95F7C50F971778DEDC0C95F7C50F971778DEDC0C&FORM=WRVORC
リリースされたのは47年も前の、1977年ですが、「さだまさし」と言えば、もう国民的歌手の域ですから、中学生でも知っていることでしょう。つい先日、5月31日に徳島駅前のNHK徳島放送局にやってきて、「生サダ」と呼ばれている生放送が深夜に放映されてたのを見た人もいるのではないでしょうか。毎年、大晦日の有名なNHKの歌合戦が終わって、「ゆく年くる年」の終了後、この生放送が始まります。年間数回、日本各地のNHK放送局から生放送をしていて、私はほとんど見ています(^^)。以前徳島へ来たのは、あの有名な「眉山」の映画が公開された2007年だったそうですから、実に17年ぶりの徳島からの放送だったようです。それで、「つゆのあとさき」ですが(話がすぐそれるのはもう慣れましたよね、なんて上から目線でスミマセン)、この曲がヒットした(したかな?)のは、私が中学3年生でした。サビの部分が、頭に染みついていて、「梅雨入り」とか「梅雨明け」というフレーズがテレビから聞こえてくると、つい「♪ つゆのー あとさきのー トパーズ色の風はー ♪」と口ずさんでしまいます。とにかくメロディーが美しく、その旋律が脳に染みついているというより、単に単純なだけです(笑)。当時は、「つゆのあとさき」っていうタイトルなのに、卒業をもって、男女が別れる内容なんだな、でもなんで「つゆのあとさき」なんだろう、でも、「トパーズ色」ってかっこいいな、くらいにしか思いが巡っていませんでした。田舎の坊主頭の中学生には、「トパーズ色」は新鮮でした。色の名前なんかには,昔から鈍感だった私は,水彩絵の具の24色どころか,そのうちの12色くらいしか知らなかったので,すぐに国語辞典を引いて調べました。(普段は本立ての場所をとっていただけの国語辞典もこういう自分の関心があるものには,積極的に活用しようとします。授業にも,こういう好奇心を沸き立たせる『しかけ』を散りばめてください,と昔の自分を思い浮かべながら本校の先生にはお願いしています。時々参観して各教室を回ると、どの授業も,昔と違ってICTを駆使していることもあり、子供たちは授業に引き込まれています)。
 この「トパーズ色」を当時、悦に入って使っていたのを覚えています。この「つゆのあとさき」は、男女の別れを学校の卒業になぞらえて歌ったものであること、この中で「梅雨」は、女性の泪の比喩だとか、歌のタイトルと同名の永井荷風の小説があること、何より「トパーズ色の風」は、長崎を吹く黄砂の風を表現している、なんてことに考えが及んだのは大学生になってからでした。
 この名曲(個人的な意見です)の歌詞の意味はともかく、梅雨の合間を観察するくらいの余裕を持って、夏休みを迎えたいものです。子供たちもほんの10年前まで「♪ つのだせ やりだせ あたまーだせー ♪」ってキラキラした目(!)で歌っていたのですから・・・。我々大人だってそういう子供の頃がありましたよね。その頃を思い出して、その時代のことを大人がしっかり語ることで、子供は純粋な気持ちを思い出せるのではないかと思います。我々が思い出すより、はるかに短い時間を遡るだけですから。そういうきっかけを大人が与えることが、多感な中学時代、ついギスギスした気持ちや自分以下を求める心を持ちたがる、よどみがちな子供の心を払拭する一助になるのではないかと思うのです。そして、「ほっこりした気持ち」になって、短冊に純粋な願いを書いて欲しいものです。 ♪ おー星さーま キーラキラ‥‥♪

※本校は前後期制なので、あと半月で1学期が終わるわけではありませんが、子供たちには、夏休みまでの残り少ない日々を緊張感をもって生活し、いい形で長期休暇に入って欲しいと思っています。
こんな駄文を貴重な時間を費やして、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

☆このページをUPした翌日から、30℃を超す猛暑が続いています。玄関前に大型熱中症計を設置したり、体育館にはスポットクーラーも置き、校門通りではミストシャワーも始めました。十分熱中症に留意して学校生活を注視して参りますので、ご家庭でも、調子が悪くなったら、早めに教員に申し出るなど、注意喚起をよろしくお願いいたします。



過去のタイトル一覧
雨音はショパンの調べ(2024年6月7日)
「 目には青葉 山ほととぎす 初鰹 」(2024年5月6日)
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2023年が終わります!(2023年12月28日)
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