フチュッピーの部屋

September rain rain 2023年9月10日





 今夏の世界的な猛暑を受けて使われ始めた「地球沸騰化」という言葉。9月に入っても35度近い猛烈な残暑が続いていましたが,少しずつ朝夕の気温が和らいでくると,つい今年の夏の暑さを忘れ,あと3か月もすれば例年のごとく私も「さっぶ~」と口走っていることと思います。それにしても本当に今年の夏の暑さ,そしてそれによる気候変動が起こす,豪雨,台風の大量発生など, まだまだ予断はできませんが,自然の猛威を痛感した夏でした。そしてまた,生成AIをはじめ,科学技術がこれだけ急速に発展しても自然界のエネルギーをコントロールするところまで人間の力は及んでないことを実感するとともに,今後のその分野の伸びしろに期待し,目の前の子供たちにその実現を託したい気持ちが募りました。

 本校には,戦後まだ5年ほどしか経っていない昭和25年から,「そだち」という校誌が年間2回発刊され(昭和後半から年間3回発刊),今年の入学記念号で204号となりました。その第1号から全巻が保存されており,私は過去の「そだち」を夜,校長室で読み返しながら,本校の歴史や伝統とともに先輩諸氏の本校への熱い思いを知り,日々感動し,そして自分を奮い立たせています。その昭和25年3月発行の第1号の中で,当時の副校長先生が「新しい国家建設を目指して立ち上がってから早くも五年目,軍国主義の誤った指導原理も払拭され,まさに日本は平和主義人道主義国家としての夜明けの道をアメリカの先達で歩んでいます。新教育の精神を自覚することで将来幾多の湯川博士が生まれることを期待しています。」と述べておられます。湯川博士とは,もちろんあの日本人として初めてノーベル賞を受賞した湯川博士で,受賞がこの「そだち」が発刊される前年の昭和24年で戦後間もない日本中が歓喜に沸いたであろうことから,本校生徒にもそのような夢を語ったことと思われます。私も今の子供たちを見ていて,将来,人のため,国のため,地球のために貢献できる力を発揮してくれるような人物が出てくる気がしますし,是非そのような資質・能力の基礎が中学時代に育めるよう,しっかりと全教職員でサポートしていきたいと思っています。

 先の「地球沸騰化」というフレーズは,この夏,国連のアントニオ事務総長が記者会見で語り,瞬く間に世界中に広まり,驚きとともに共感の声が上がったということです。その状況を少しでも押さえるために,何をしなくてはならないか,自動車を電動化しても,その動力源の電気を作っているのは,今の日本は火力発電が中心なので,電気自動車が増えればいいだけの話ではないことくらいは,中学生は理解しています。企業努力だけでなく,本気で取り組むSDGsについて,今年の3年生恒例の「模擬県議会」での討論にも注目したいと思います。
 さて,本校における夏休み明けは,8月29日でした。大学の規則は附属学校の夏期休暇は8月29日まで,となっていますが,文化祭(9月1日)の準備が少しでもできるようにと,8月29日を夏休み中の全校登校日として,29日から始まりました。それでも文化祭本番まで,3年生の劇の練習や2年生の模擬店の準備,1年生の平和学習の展示など,それらにかけられる時間は3日間しかありません。もちろん,この3日もすべてが準備ではなく,当然授業もあります。学活や総合の時間,放課後に集中して頑張りました。放課後も遠くから通っている生徒もいるため,本校は常に午後5時45分が完全下校時間です。夏休み中も登校日以外は,準備や練習で集まることは許可していないので,本当に限られた時間内で,可能な内容を一生懸命に準備してやりきる!というのが本校の伝統で,生徒も教員も暑い中,よく頑張っていました。当日は,1年生の平和学習の展示も見応えのあるもので,2年生の趣向を凝らした各クラスの模擬店も,大人気でした。体育館での3年生の劇やダンス,有志の演技,吹奏楽部の演奏,生徒会主催のクイズ大会等,大変盛り上がりました。今年,初めて,照明装置等をセッティングし,カメラも複数台設置して舞台を盛り上げてくれたのが私の昨年度までの前任校(徳島市富田中学校)でもお世話になった谷本電気さんです。(その評判があちこちに知れ渡り,今ではなかなか予約が取れない状況ですが,本校は他校より開催日が早いので助かっています)そして,更に今年の文化祭を大いに盛り上げてくれたのが,幕間の時間を利用して出演してくれた先生方のパフォーマンスです。生徒もそして,今年から久しぶりに体育館に来場して参観してもらった3年生の保護者の方々にも大ウケでした。忙しい先生方がいつ練習したのかと思うほどの出来映えでした。
 そんな文化祭が終わった3日後の9月4日からは,教育実習が始まりました。本校の使命の一つとはいえ,やはり50名という実習生はかなりの数です。思い起こせば私自身,40年近く前,同じように,この学校で実習をさせていただいたわけで,自分のことも思い出しながら(いろいろな事を鮮明に覚えています),将来の日本の教育を支える立派な先生になっていただきたく,本校の先生方にしっかりと指導をしてもらっています。それとともに,教員の深刻な「なりて不足」が言われている昨今,この実習を通して,教員になることに一層に意欲を持ってもらえるように,教員の魅力もしっかりと伝えていきたいと思います。


  最後に(ここからは,いつものように私の個人的な想いをウダウダ書いているだけですから読み飛ばしていただいて結構です<笑>)表題についてですが,9月も1週間が過ぎ,雨とともに少しずつ朝夕の気温がマシになってきて思い立ったのですが,「September rain」その文字のままに「9月の雨」ですが,「9月の雨」と聞いて,あの「木綿のハンカチーフ」で大ヒットしたアーティストの曲だとわかる方はいないですよねぇ。「木綿のハンカチーフ」とこの曲と「赤いハイヒール」が彼女のヒット3部作と言われていて‥(そんなこともどうでもいいですね)いずれも作詞:松本隆,作曲:筒美京平のゴールデンコンビです。ちなみに昨年,テレビ番組で松本隆さんが,「なぜ,『木綿のハンカチーフ』は木綿という言葉を選ばれたのですか?」という質問に対して「当時(47年前)でも,もう木綿という日本語はコットンに置き換えられようとしていたから,どうしてもこの日本語を残したかった」と言っていたのを聞いて感動しました。(またまた話がそれました。スミマセン) 生徒のいない休日(9月10日)の午後,降り出した雨の中庭を見ながら,思わずこの♪September rain rain 9月の雨は冷たくて~♪ って口ずさんだのでした。https://www.bing.com/videos/search?q=%ef%bc%99%e6%9c%88%e3%81%ae%e9%9b%a8&view=detail&mid=03D8A4125AF97802656F03D8A4125AF97802656F&FORM=VIRE
 最後の最後に(しつこくてスミマセン!ここまで読んでいただいた皆様,お時間を使っていただきありがとうございます。こんなのんびりと好きなことやってる校長がいても,今の附属中学校,しっかり1日1日,全教職員,子供ファーストで毎日充実した日々を送っております。詳しくは教科や,生徒の活動ページをご参照ください),この季節(初秋というより,夏の終わり)学生時代から,いつも私が聴いてきた曲をご紹介します。(もちろん古い曲です<笑>)
https://www.bing.com/videos/search?q=%e5%a4%8f%e3%82%92%e3%81%82%e3%81%8d%e3%82%89%e3%82%81%e3%81%a6&docid=603525067850916876&mid=77C84A70F97C5FC7DA0A77C84A70F97C5FC7DA0A&view=detail&FORM=VIRE
曲は知らなくても,アーティト(SAS)は,中学生もみんな知っています(研ナオコさんもカバーしていました)。私は大学生の時,8月の終わり頃,夏の喧噪がすっかりなくなった,月見が丘の海水浴場までミニバイクで出かけ,夕方,この曲を聴きながら海を眺めるのが定例行事(!)になっていました。暗いですねぇ(笑)。そういえば,昨年は小松海水浴場へ車で行って,サーフィンしている人たちを夏の夕暮れに眺めていました。もちろんこの曲を車のカーステレオから流しながら‥。
去りゆく夏を感じつつ,日本という風土の素晴らしさを満喫できる「秋」をしっかり味わいながら,本校の前期末に向かって,いい締めくくりができるよう,頑張ります!



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