フチュッピーの部屋

暖かい2月ではありますが・・・ 2024年2月18日





   今年の冬は「暖冬」という予報を聞いていましたが、ここまで暖かいと、次の夏が怖くなってしまいます。でもこの時期、暖かいのはいいことですよねぇ、などと気安く発言していると、職員室では花粉に敏感な教員が「早すぎます~」って、言いながら苦しそうです。また、暖かい冬はインフルエンザがあまり流行しない、というのが過去のパターンでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大で数年間インフルエンザが流行らなかった後遺症(!)なのか、本校ではインフルエンザに罹患して欠席している生徒が目立ちます。新型コロナも完全収束ではなく、世の中は昨年までのような緊迫感はないにせよ、感染による欠席連絡も時々あります。そのような中、このまま一気に春がやってくるのかと、本校のシンボルツリーのごとく成長した中庭の桜を見るのですが、私には早く咲きたがっている(!)ようには見えませんし、できれば、日本の四季の象徴として、例年通り、3月下旬から、できれば4月9日の入学式の日にも花が残ってくれていることを祈っています。
   先日(2月15日)、四国地方にも『春一番』が吹きましたが、これが吹いたのが例年に比べて特段に早いわけではありません(昨年よりは4日早いそうです)が、立春を過ぎてから、少し冬らしい気温になりかけていたのに、その後は最高気温が20度近い日が続いたりしています。先月には少しだけ、徳島市内でも雪が降りましたが、全く積もることもなく、本当に冬らしさを感じないままに春になってしまうのでは、という感じです。無いものねだりというか、本当に煩悩の塊のような私はつくづく自分が我儘だなと昨今の気候からも思い知らされております。というのも、毎年この時季は「寒い寒い、さぶ~~」を連発し、外に出るのを億劫がっておりました。そのくせその半年前には「暑い暑い、こんな暑さじゃやっとれんわー」と嘆いていた自分。大人になったらもっと、季節感を大切に、気候の変化を五感で感じながら、素敵な表現ができるようになるんだろうなぁと、小学校の頃、俳句や短歌を習ったときに思った記憶があるのですがねぇ(笑)。こんな私が、若い頃は、毎年のルーティンとわかっていながら、暑い時や寒い時は、「半年前を思い出せ!」とか、「これこそ四季の移り変わりが実感できる国に生きている幸せだよなぁ」、等と子供の前で、暑さ寒さを享受できる喜びを語っていたものです…。
   つくづく自分の了見の狭さを痛感しているわけですが、暑い時季に暑すぎる、寒い時季に寒すぎるという以上に、反対の現象、すなわち寒い時季に今年の様に暖かすぎるのは、寒いより暖かい方が良かったはずなのに、このような年が続くと、今の中学生がこの国を、そして世界を牽引していく将来がとても気になります。確実に地球が温暖化に向かっていることは、子供の頃は冬には、もっと大雪の日があった(徳島県西部の素麺の町)ことから、私でも実感しています。本校も今年度から、完全な冬服への移行は12月1日としました。官公庁では、年間通じて職場内ではノーネクタイがOKになったとか。このままいくと、季語の中には、季節にマッチングしないものも出てくるのでは?と杞憂してしてしまいます。「Society 5.0」の超スマート社会で車の自動運転の実現や、空飛ぶ車は想定されてはいても、気象状況のコントロールや地震予知は想定されてはいないようですし‥‥。と、ここまで書いたところで、TVから週間天気予報が聞こえてきて、それによると、今月末の3連休は冷え込み、最低気温は今日の半分以下だとか。梅の花もびっくりしていることでしょう。
   これから、中学校現場は3年生は公立高校の入学試験、そして卒業式を迎えます。在校生は進級し、新入生を迎える入学式もやってきます。本当に人生の節目を素晴らしい思い出と共に締めくくり、そして新たなスタートがしっかりきれるように、年度末に向けてラストスパートの時期に入っております。誰もがいい気持ちで今年度を締めくくれるよう、それに向けて我々は全力で支援をしていきます。
   そういう状況のなかで子供たちを見ていてつくづく思うのは、当たり前なのですが、誰しもそれぞれの人生において、嬉しい事、楽しい事ばかりが続くわけでは無いということです。辛い事やくじけそうな事があった時に、それらをどれだけ自分の今後の人生の肥やしにできるかが重要なのですが、10年余りの人生経験しかない子供たちには、教職員とともに保護者の十分な支えが必要です。十分な、と言っても、多感な年頃の中学生には、親としての距離感も重要です。つかず離れずの距離感は、子供にとって最も安心な状況だと思います。私も経験がありますが、いつまでも小学校低学年のままでいるような、(あの頃のままいて欲しいという願望もあいまって)錯覚をするときがあります。これまた当たり前のことですが、どの親御さんにも御自身の中学時代がありました。もちろん、こんな私もそうです。だからこそ、時々、どんなに時代が違っていてもあの頃の自分(私のように親に反抗ばかりしていた方は少ないと思いますが)を思い出すことが、目の前のお子様の心の叫びを感じとるきっかけにでもなるのではないかと思い、その一つの手立てとして、毎回、懐メロのフレーズをここに掲載させていただいています(いい訳がこじつけすぎ、との声が聞こえてきそうです<笑>。そして、選曲も私の中学生の頃を基準にすると、保護者の皆様は小学校低学年や幼稚園どころか、生まれる前に流行った曲も多くて申し訳ありません。でも有名な曲が多いので、リアルタイムでなくてもお聴きになったことのあるものもあるだろうということで、ご容赦くださいマセ)。また、私の当時の嗜好に偏りがあるのもお許しください。ロックやヘビメタは私の友人は大ファンでしたが、私はアコギの音色やJポップス、フォークソングばかり聴いていましたもので、申し訳ありません。
   私はこの歳になっても、辛いこと、ふがいない事やいろいろな失敗が、ここのところよくあります。校長室(趣味の部屋か!とおっしゃる方も多いですが<苦笑>)で、こんな私でも、夜な夜なアナログレコードをBGMにして、自問自答しております。人は一人では生きていけないのは当然ですが、ここまで生かされてきた者は、今後は、今まで自分を助けてもらった多くのことに対して、恩返しをしていかなくてはならないと、偉そうな言い方ですが、先輩のお話や書物を読んで、心からそう思うようになりました。あと何年の人生かわかりませんが、それを忘れてはいけないと、いろいろな文章を読んで感動したり、音楽の歌詞に心が揺さぶられるたびに思うのですが、稚拙な言動しかできていない現実の自分とのギャップに、今さらながらもがいています。
    少し、湿っぽい話になりましたが、そんな気分の時、この季節に時々気分転換に聴くのがこの曲です。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%E6%98%A5%E4%B8%80%E7%95%AA%20you%20tube&mid=32158932AC3C1B3309AD32158932AC3C1B3309AD&ajaxhist=0
   これを聴いていると、この曲が大ヒットした当時の、輝かしい未来を夢見ていた自分を思い出し、心が和むんです。そして、その頃の自分にアドバイスしたいことが、いっぱい思い浮かぶんです。この曲が発表されたのは、今から48年前です。当時私は田舎の中学校(木造校舎)の1年生でした。(YouTubeの画像の中で、大きな声で応援しているファンの男性らは、皆さん現在70歳戦後です!)今の時代にも時々流れることがある(年末の国営放送の歌合戦で、ランちゃんが一人でキャンディーズメドレーを歌ったのには感動しました)ので、令和の時代の中学生も耳にしたことがあるようです。「♪ 泣いてばかりいたって 幸せは来ないから 重いコート脱いで出かけませんか ♪」… 心に染みます。明るい曲調に励まされるのですが、辛い時はそれが余計に悲しく響くこともあります。
   本校のすぐ近くには、吉野川の堤防(土手)があり、毎年3月中旬頃になると、つくしを取っている人たちを多く見かけます。気分転換に、この暖かさに誘われて 『はずかしげに顔をだしている つくしの子』 がいないか、見に行ってみようかと思います。吉野川の土手に春を探しに行って、3月8日に挙行される本校の卒業証書授与式での式辞のフレーズの一つでも浮かぶといいのですが‥‥。

 



過去のタイトル一覧
令和6年度がスタートしました。本年度もよろしくお願いいたします。(2024年4月9日)
令和5年度が終了しました。皆様のおかげで、無事今日を迎えることができました。(2024年3月31日)
同じ空の下 どこかで僕たちは いつも繋がっている(2024年3月8日)
♪ あなたの夢を あきらめないで ♪(2024年1月28日)
2024年がスタートしました!・・が・・・。(2024年1月9日)
2023年が終わります!(2023年12月28日)
真綿色した シクラメンほど 清しいものはない(2023年12月3日)
附属中学校であなたの能力を開花させ、さらに伸ばしませんか!(2023年11月5日)
鳶色のひとみに 誘惑のかげり 金木犀の咲く道を‥‥(2023年10月17日)
ちいさい秋 みつけた(い)!(2023年10月6日)