フチュッピーの部屋

真綿色した シクラメンほど 清しいものはない 2023年12月3日





 早いもので、令和5年も師走を迎えました。例年になく暖かい日が続いていると思ったら、前日からは5度以上も最低気温が下がるなど、日々の気温の変化がめまぐるしく、そのためか、インフルエンザの罹患者もこの時期にしては大変増えているようです。本校は前後期制ですので、今は2学期末というのではないのですが、定期テストもあり、冬休み前から三者面談も始まります。特に3年生は、毎年のこととはいえ、進路決定に向けて大事な時期に入ってきます。
 そのような年の瀬に向かっている中、先日、日本赤十字徳島支部にベトナムの高校生が2名派遣されてきたとのことで、附属幼稚園と本校へ訪問してくれました。防災と平和教育、そして気候変動について学ぶことを目的に日本へ来たそうで、附属幼稚園では、徳島大空襲で焼け残ったブランコの支柱を興味深く観察していました。その後、園児たちが「地震ですよー」という先生の声に、どこで遊んでいても一斉に頭を抱えて、しゃがみ込む姿勢をとる様子に感心しながら写真を撮っていました。避難用の2階からの滑り台も、園児と一緒に滑って楽しそうでした。その後、中学校に来て、2年生のクラスに入って、気候変動の授業を受けました。それぞれがグループに入って、気候変動に関する問題をクイズ形式で班員と共に考えていました。各問題は生徒のタブレットに送られるのですが、二人には、あらかじめ教員がベトナム語に訳した(翻訳ソフトを使って)画面を転送したので、スムーズに授業が進みました。正解の度に班員とハイタッチをして、楽しそうでした。授業の最後には彼らの考える、今後の気候変動への取り組みを英語で発表してくれて、その後、ベトナムのお土産をいただきました。
 3年生は、まもなく本校伝統の「模擬県議会」を開催します。これは、生徒が各クラスごとに政党名をつけて、与党と野党に分かれ、全員が各委員会に所属します。そして、それぞれの委員会ごとに徳島の課題と、その解決策を議案書にまとめ、体育館に3年生全員が入り、朝から1日かけて議論します。中学生ならではの視点で考える政策には、興味深いものも毎年多数出てきます。予算面を含め、様々な観点から質問も多数出て、高校での主権者教育のベースが養われるとともに、古里「とくしま」への愛着も深まるものと思います。今年は、先週、私がある会合で徳島県の副知事さんにこの取組を紹介させていただいたところ、「是非、見学にいきたい」と申し出てくださったので、子供たちも(教員も)気合いが入っています。私もとても楽しみです。3年生の保護者の皆様におかれましては、午後の部を公開いたしますので、是非ご来場ください(12月13日)。
 そのような中、地元紙の朝刊のコラムに「シクラメン」のことが掲載されていました。これからの時期、花屋さんの店頭にあふれるように並べられる「シクラメン」。そのコラムには当然のごとく、シクラメンと言えば「シクラメンのかほり」について書かれていました。あの歌詞の「薄紫のシクラメン」は当時(1975年)存在しなかったと(その後品種改良で赤紫が多かったのが、薄紫も作られるようになり、今では100種類近くの品種があるそうです)。それで、職員室や事務室で、「懐かしいですよね~。あの歌。レコード大賞も取ったし、紅白でも布施明は何度も歌ってましたよねぇ」って言ったものの、本校、職員室と事務室で30名の教職員がいるのですが、「懐かしいですねぇ」って共感してくれたのは、7名ほど。「聴いたことはあるような気がします」が5名くらい。そんなもんですかね。リリースは、48年も前だし。この時期になるとよく聴いていたような気がするのですが、同じように40年前にリリースされても、ずっとこの時期に流れ続けてるから、どの時代の若者にも支持されている山下達郎の「クリスマス・イヴ」とは違うんだな、ということがよくわかりました。あれは、今でも歌詞も新鮮で、JR東海のCMも秀逸でした。当然、時代、時代でCMも違っていて、初代の頃は東京駅のホームから動き出す新幹線は100系新幹線で2階建て車両も写っています‥、なんてことを話し出すと長くなるので、この話はまた今度ということで(別に聞きたくないという声が聞こえてきますが<笑>)。で、「シクラメンのかほり」ですが、これだけ知らない人が多いと、「何で、かほりって書くか知ってる?」なんて、話をしてこれ以上(!)若い先生方から愛想つかれたくないので止めました(苦笑)。この名曲がリリースされたのは、私が中学1年でしたから、皆さん知らないのは当然なんですが、当時、この「かほり」のことを、今は亡き私の父親(高校生の頃から俳句や短歌を創作し続けていた、私とは全く違って文学が趣味の労働者)に聞いたことを覚えています。旧仮名づかいなら「かをり」なんだけど、もっと昔は「かほり」と表記されていたとか。でもその後、小椋佳がテレビにもたまに出るようになって有名になり、(当時、東京大学法学部を出た現役の銀行員ということで、一切テレビ等に出ることはなかった) お連れ合いの名前が「佳穂里(かほり)」さんで、あの歌は、奥様へのラブソングというのを聞いて、そう聞くと歌詞もすごくはまるので、納得したものですが、ご本人は否定しているようです。
 それで、よせばいいのに私は若い先生方に、「シクラメンのかほり」作った小椋佳は知ってる?と、聞くと先生方は、困ったような笑顔をするので、「大泉計(私の名前)では無いよ」なんて、言ってしまい、その場の空気に、また自己嫌悪になってしまいました。昭和の話ばかりして、「パワハラ」と訴えられないように気をつけます(>_<)。
しつこいようですが、「シクラメンのかほり」https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e3%81%97%e3%81%8f%e3%82%89%e3%82%81%e3%82%93%e3%81%ae%e3%81%8b%e3%81%bb%e3%82%8a&mid=EB8B51217D4857A50A28EB8B51217D4857A50A28&FORM=VIRE は、題名は知らなくとも、聴いたことはあると思うんですけどねぇ。まっ、私が今年の紅白の出場歌手なんて、大泉洋はじめ数人しか知らないのと同じかな(最近、Adoには少しだけ詳しくなりましたが<笑>)。ただ、私は布施明が歌うのより、小椋佳が歌う「シクラメン!」が好きです。小椋佳が初めてNHKホールで歌った様子は、FM放送がTVと共にライブ中継していて、それをラジカセでエアチェック(この言葉知っている方は同世代!)したものです。この時も私は中学生で、その学歴といい、すてきな声といい、すごいなと思いました。ただ、ご自身がテレビに出る顔ではありません!と笑いをとっていたのも覚えています。確か銀行では、神田さんという本名で通っていたとか。昨日のことはすぐ忘れて、まわりの皆さんに迷惑をかけているのに、大昔のことはどんどん思い出します。まさに、標準的な老人化の傾向ですね(笑)。そんな小椋佳さんもNHKでファイナルコンサートをして、一線を退かれましたが、まだまだ素敵な歌をいろいろなアーティストに提供していただきたいものです。https://www.youtube.com/watch?v=qEdZmwRNS6Y
 こんなことばかり話していたら、ホント附属の校長は仕事してるの?大丈夫?というご心配を煽ってしまいそうですが、優秀なスタッフのおかげで、のんびり過ごさせてもらっています。でも校長はのんびりしていても、子供たちは確実に成長しており、先日も生徒会後期役員の任命式があり、前期生徒会から後期生徒会への引き継ぎがありました。生徒会長も、副会長もそして、代議員として生徒会メンバーに入ってくれた面々が、先輩の後を引き継いで、附属中学校をしっかり前進させるように頑張っていく、そして、今年の本校のキャッチフレーズである「より高く!」を目指します、と力強く意思表明をしてくれました。頼もしい限りです。そんな附属中学校の校門通りのシンボルであるメタセコイヤはすっかり色づき、上空には、夏空とはまた違った澄み切った青空が広がっています。
 先日、徳島県学校生協の理事会に出席した際、理事長から「附属中学校の校長先生は昭和の歌が好きで、ホームページにいろいろな歌が紹介されており、私も見るのが楽しみです」なんて、急におっしゃるものですから、穴があったら隠れたい心境でした。その会議には県下の幼稚園から高校までの先生方を始め、各種団体やOBの皆さんが20名近く、いらしたものですから・・。理事長は高校の先輩であり、本校の校長経験者でもあり、もう頭が上がりません。でも、キャンディーズと山口百恵さんのお話をされていましたので、次回はその路線で・・なんて。いえ、これからもまじめ(?)に、学校の近況を紹介をいたします。本校への進学を考えてくださっている児童、保護者の皆様、附属中学校は、歴史と伝統に支えられた、とてもいい学校ですからね。
 先日、私が本校に赴任した21年前の1年目と、2年目に同じ学年で、修学旅行なども一緒に行った卒業生の一人が、東京大学法学部を卒業して、弁護士として東京で活動をしていたのですが、この度、徳島へ帰ってきて、お連れ合いも弁護士さんで、一緒に実家の弁護士事務所に勤務することになりましたので、よろしくお願いします、という手紙をいただきました。うれしい限りです。小学校6年生の皆さん、本校で多くの学びを通して、皆さんが持っている無限の可能性を伸ばしませんか。

 



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