校長室から

♪ そうだ 元気ですよと 答えよう ♪ 2020年11月8日





※最初に申し上げます。今回は調子に乗っているわけではありませんが(笑)いつもにも増して駄文が大変長いので,スルーしていただいてかまいません。

 早いもので,昨日(11月7日)は立冬でした。ほんの2ヶ月前には「この残暑はいつまで続くのだろう」と朝からの暑さにぐったりしながら,「そのうち,この状況をすっかり忘れて『寒い,寒い』って言うんだろうな」と思ったことをはっきりと覚えていますが,素直な私(!)は今月に入って,朝は「寒い,寒い」と想定通りにつぶやいております(笑)。そんな中,本校では,おととい(11月6日)鳴門教育大学の4年生が2週間の副免実習を終えました。9月に実施した大学3年生が中心の主免実習の教生と違いほとんどの者は教員採用試験を終え,その結果も出て,5ヶ月後には学校現場で教員としてスタートすることになります。多くの教生は主免許が小学校教諭であるために,県内外の小学校で教員生活が始まります。採用試験に合格した者はもちろんのこと,最近の教員配置を見ると徳島県に限らず,臨時教員が足らない状況のようなので,ほとんどは学校現場に出ることになると思います。教育実習を終えた大学4年生を見ていて(写真上段)36年前の自分のことを思い返しました。今でも私が副免実習で行った小学校の2週間で出会った子供たちの顔を何人か思い出します。でも主免実習と違ってあっという間に過ぎた印象が強いです。というのも,一緒にクラス配属になった教生が幼稚園や特別支援学校の先生を目指す女子学生ばかりで,小学校3年生の理科の授業で使う送風機がどの班のモノも全て調子が悪く「大泉君,技術専攻なんやから実験がうまくいくように全部直しておいてよ!」と言われ,その修理ばかりしていたのを覚えています。(当時から異性には頭が上がらない習性が身についていたようで‥〈笑〉)そのような中,担任の先生が毎朝,最初の授業で机間巡視をしながら児童の筆箱を確認し,休み時間に「必ず前日夜の時間割の時に鉛筆が削れているか確認してください」と,鉛筆を削っていないまま持って来ている児童の保護者宛に手紙を書いている姿を見て「小学校の先生は自分は到底無理だなぁ」と思ったのを覚えています。また,研究授業の前日は準備がすべて終わったら最後に教室の掃き掃除をしながら,それぞれの子供の机の横を箒で掃く時,「明日,この子はどんな発表をしてくれるかなぁ」と思いを巡らせてる。というお話は今でもはっきりと覚えています。今年の45名の実習生にもいつまでも心に残る体験があったのではないかと思います。2週間前の開校式で私は「校種は違っても皆さんが教育する児童の数年後の姿が,これから出会う本校の生徒のようになるんだ,ということを将来にわたって忘れないでください。中学校での実習経験は絶対に無駄にはならないし,私たちもそのために全力で応援します」というような話をしました。大学生活も5ヶ月足らずとなった実習生は,あとは卒論発表へ向けてのまとめだけだと思うのですが,今年は世の中がこういう状況で海外への卒業旅行もできないでしょうが,時間を有効に使って残り少ない学生生活を満喫してもらいたいです。(偉そうにそんなことを言っても,私は副免実習が終わって,すぐに2週間くらい山陰から北陸まで日本海側の鉄道乗りつぶしの一人旅に出掛けました。)毎日頑張っていた実習生たちを最終日に眺めていて,ふと時間がタイムスリップしたように感じました。これからの大変な時代を前向きに生きていける子供たちを育てるために,私は十分なことはできないままに,教員生活のゴールまで残り少なくなってしまいましたが,実習生の皆さんには本当に学んできたことに誇りをもって,しっかりと頑張ってほしいと思いました。本校の子供たちはこの2週間,教生の先生方の授業にも,いつもと変わらぬ真剣さで,前向きに取り組めていました。
 子供たちの学習態度といえば,11月3日の文化の日に毎年恒例の「オープンスクール」を実施しました。今年は,教育委員会から「昨今の状況を鑑みて,無理して実施しなくてよい」という通達があったので,徳島市を含む周辺郡市で,オープンスクールを実施した公立中学校はほとんど無かったのではないかと思います。本校の場合は,学校の授業の様子や雰囲気を実際に見て確かめてもらえないと受検者数に影響するので,新型コロナウイルス感性拡大防止対策を十分にした上で実施しました。その新兵器(!)の一つが「自動検温器」です(写真2段目)。自分の顔を画面に写すと,即座に検温してくれるので,人数が多くても測定がほとんど瞬間的に可能になりました。そしてマスクをしていないと「マスクをしてください」とアナウンスがあるし,全校生徒の顔を認識させて画像認識により,誰が何時何分に計測し,何度だったかをデータとして取り出すことも可能です。これから冬本番となり,風邪やインフルエンザの流行も予想されるので,全校生徒も毎日2回以上は画面の前に立ち,測定を習慣づけて体調管理に役立てたいと思います。また,今年は初めて事前に参加申し込みをメールでしてもらうとともに,徳島県が始めた各事業所ごとのQRコードを本校にも発行してもらい,参加者が全員そのコードを受付でスマートフォンに読み込んでもらうことで,もし,このようなイベントで新型コロナの発症が確認されたら,全員に徳島県から連絡が行くというシステムにも協力してもらいました。(幸いこのオープンスクールで発症したり,感染者が来校することはなかったようです)そのオープンスクールに来場していただいた方々のアンケートの自由記述欄には,手前味噌になりますが「生徒の真剣な授業態度と,活発な発表に感心した」「どの授業も工夫が凝らされており,子供と一緒に聞いていて楽しかった」「こんな環境で中学生活を送りたいと子供が言っている」「大学の先生の素晴らしい内容の授業(有名な余郷先生の絵本の授業)を受けている様子を見て,大学の附属中学校ということを実感した」等の意見をいただきました。なかでも「校舎は古くても隅々まで清掃が行き届いていることがよくわかりました」という記述があったのが,大変うれしかったです。古いものを大切にきれいに使うことの価値(自分の趣味との共通性もありますが〈笑〉)を常々教職員を通して生徒にも伝えており,それをわかってくださる方もいるということが実証されたように思います。これらは,子供たちの頑張りはもちろんのこと,当日の朝まで,メールで申し込みのあった名簿作りや校内表示に奔走する中,人目につきにくいところまで,校内中の除草作業を休日も天候を見ながら寸暇を惜しんでしてくれた教頭や,自身が理科の公開授業で「イカの解剖」を子供たちにさせるため,漁協と交渉してイカの購入に出かけたりする合間をぬって夜遅くまでペンキ塗りを手伝ってくれた主幹教諭らが支えてくれたおかげです。私も錆がひどくなった手すりや,教室前のコンクリートを1階~3階まで塗りましたが,子供が帰ってから,特に今回は実習生もいたので実習生が帰り終える8時以降から毎日塗り始めました。そうしないと翌朝の子供の登校までに乾かないので。もちろん先生方は,当日の県内各地の小学生やその保護者に見てもらう魅力ある授業作りに,教育実習生の指導が終わってから取り組んでくれました。コロナ対応の時と同様に,教職員が共に支え合う「チーム附属中」を実感しました。
 また,今回9月の文化祭で,作品展ができていなかったので,毎年行っている保護者作品展や本校のアート部,技術部の作品展示をこのオープンスクールと翌日の昼休み,放課後を利用して行いました。文化部の役員の方から「校長先生の作品はどれくらいの展示スペースが必要ですか」と気を遣って以前から言ってくれていたのですが,私に絵心があったり達筆だったりといった才能が少しでもあったら,もっと真っ当な人間になっていた(笑)と今更思っても遅いのですが,せっかくの展示会場は,広々としているので「枯れ木も山の賑わい」のごとく何か出せたらいいな,とは思っていたのです。(写真は,学生時代写真部にも所属していたので好きなのですが,最近は全く撮影もせず,もっぱら昭和初期から自分の生まれた頃に製造されたライカというドイツのメーカのカメラ数台を磨いたり空シャッターを押しているだけです)そこで芸術とはほど遠いのですが,本校の公用車である,私が探した(もちろん中古車)「フチュッピー号」(かつて日本の経済成長を支えた大村崑がCMしていた3輪のダイハツミゼットの復刻版となるミゼットⅡ)のプラモデル(これも昨年県外の模型ショップで製造が終了していたモデルを見つけて買っていたもの)を製作して展示させてもらいました。久しぶりのプラモデル製作で,塗料(8色)を買いそろえて,爪楊枝を駆使しながらの製作にワクワクしなから取り組みました(!)が,なかなかボディーの色が合わず(それもそのはずで,これはダイハツの純正色ではありません。本校のスクールカラーと同じ色に全塗装したこの車を数ヶ月かけて雑誌で探しました。ちなみにこの車は湘南の中古車屋さんに展示されていたものです。) スプレーで,3回くらい上塗りして色を混ぜてみました。校内のペンキ塗りを終えてから,1週間くらい夜な夜な校長室で製作したのですが,本校の職員には「校長室で遅くまで仕事してるのかと思ったらこんなことして遊んでるんだウチの校長は!」というのが,またバレてしまいました(笑)。3段目の写真ですが,上の実物の1/24サイズが下の今回作成した模型です。数十年ぶりのプラモ製作だったので雑なところもありますが写真で見るとまぁまぁかなと,自己満足しています。今は,玄関ホールの消毒液の横に置いていますが,プラモデルなんて,塗装済みで接着剤を使わないガンプラ(ガンダムのプラモデル)さえ作ったことのない子供たちは,不思議そうに見てくれています。ステイホームの時間が増え,すっかり飲み会が減ってしまったお父様方!ご自分の愛車のプラモ製作にお子様と取り組むのはいかがですか?帆船模型などと同様に,いくらでも時間をかけて,好きな時に続きを始められるので,よかったら取り組んでみてください。実は私は,昨年の夏に「久々に作ってみたいな」という思いを抱くきっかけがあったのです。それは,8月に技術の学会が静岡大学でありまして,その時の記念講演が「タミヤ」の会長で,終了後クリアファイルにサインをしてくれたのです。高台にある静岡大学は眼下に「タミヤ」の本社ビルが見えるのです。静岡は浜松をはじめとして,音楽家にもバイク好きにもなじみのある街ですが,私は断然世界のタミヤをはじめとして,多くのメーカーが集まっている「模型の街」というイメージが強いです。その時の講演でスライドに,私が中学生の頃作ったプラモデル(ポルシェ944)や憧れたラジコンモデルが映し出され,それらにまつわる裏話が聞けたことが今回のプラモ製作の伏線にもなっています。
  さて,(今回はいつもにも増して長い!これも老化現象かも〈笑〉)表題の曲ですが,最近,長年お世話になっている県外の方から「次の歌は何か予想してるんですよ,9月は見事に当たりました」とか,近所にお住まいの先輩からは,「曲の嗜好が似てるから,そろそろ取り上げるかなと思ってたんよ」とのご意見をいただき,うれしいやら恥ずかしいやらなんですが,もし予想してくださっていた方がいらっしゃったとして今月は「秋止符」だろうと思われた方,すみません。アリスは好きですし,昨年は「君の瞳は10000ボルト」も取り上げましたが,けっして裏をかこうとか,そういう意図ではなく,歌のイメージが個人的な思いだけにならないように,季節感とか学校行事や今の現状に少しでも関連性を見つけられるものを私の思い出と共に取り上げさせていただいています。この駄文を読んでいただいている方のご意見といえば,先月末に本校で3年生とその保護者対象に高校説明会を実施し,多くの校長先生方にお集まりいただいたのですが,その中の徳島県内一の伝統を誇る高校の校長先生から,「ここのHPの『校長室から』に出てくる曲は,私の時代とぴったり合うんですよ」と言われて,県外の小学校の校長先生から言われた時もそうでしたが,それ以上に校種の違う,ましてや県立高校の大校長先生からのお言葉に,顔が赤面するのを実感しました。たぶん本校へ来てくださるにあたり,確認の意味でHPを見てくださったのだとは思いますが,こんな駄文を‥(それもこれも毎回取り上げている名曲の素敵な歌詞のおかげです)。その後,話の中で私の高校の1学年先輩であることがわかり,大いに話が盛り上がりました。ということで(もう,ホンマに長い,ってつぶやかれましたか?〈笑〉)これは,吉田拓郎,1980年リリースの「元気です」のサビのフレーズです。この数年前に発売された大ベストセラーの同名のLPの方にはこの曲は入っていません。これは,宮崎美子さん(この方は「61歳という年齢を全く感じさせない」と,つい最近出版された写真集が大変話題になりました)主演のドラマの主題歌だったようですが,このドラマの中身は,私はほとんんど記憶にありません。むしろ高校3年生の私(保護者の皆様,小学校にも入学されていないか,まだ生まれていない方がほとんどですよね。スミマセン)は,ピカピカに光っていた(CMのフレーズ)宮崎美子さんのテレビから流れるCMを見て,本人よりもそのCMのミノルタのカメラ(現在ではミノルタのカメラ部門はソニーに譲渡)が欲しくてたまらなかったのを覚えています(今回,宮崎美子さんの写真集が最近発売され,その本人とこの曲が関係があったことは偶然です)。この歌の歌詞は,春夏秋冬のそれぞれの季節を大学の4年間になぞらえているとも言われており,私は学生時代,ことあるごと(どんなこと?)によく聴いていました。何しろこの曲調が大好きです。今の時代に出てこないような,この清々しくて,一見軽い感じのギター音にわかりやすいシンプルな歌詞。それでいてこの歌詞にはとても含蓄があります。わかりやすい言葉だからこそ,その歌詞がもつ意味の深さが私のような浅学非才な者にはよく響きます。3番の秋のフレーズには「 ♪ かすかに聞こえた優しさの歌声は 友や家族の手招き程なつかしく  木の葉にうずもれて季節に身を任す それでも私は私である為に  そうだ 元気ですよと答えたい ♪ 」とあります。そして,4番では,「 ♪ どれだけ歩いたか考えるよりも  しるべ無き明日に向かって進みたい ♪ 」とあります。この4番のフレーズは,教員生活のゴールが見えてきた私に言い聞かせねばならないと思っています。今は過去を振り返り思い出すのはこのコーナーで名曲に触れる時だけにして,予測不能なことがいつ起こり得るかも知れない,明日に向かって進まなくてはならないのです。おととい(11月6日)学生時代も残り少なくなって,春には社会に飛び立つ学生の後ろ姿を,教育自習の閉校式の始まる前に眺めていて(写真上段)この曲が脳裏をよぎったのです。私は毎年,3年生の1ヶ月の主免実習が始まる前,そして,副免実習を終えてあと5ヶ月足らずで学校現場に出る学生に送る言葉があります。それは「元気と謙虚」です。「この二つのことを絶えず忘れなければ,いろいろなことがあるけれど,だいたいのことは乗り越えられるし,周りに助けてももらえる。」という内容です。たいした人生経験を持ち合わせているわけではありませんが,私の実感です。この,拓郎が言っている「元気です」もまさに,無理したカラ元気でもなければ,肉体を鍛えたり節制したりして得る元気でもありません。つまり,「元気です,という『心意気』」なのです。学生諸君に伝わったかな?すぐにわかるはずないし,校長の話なんて,なーんも残ってないでしょうが(笑)いつか,現場で思い出してほしいなぁと思っています。そして,何より,私自身この気持ちを忘れずに頑張りたいです。自分の好みを皆様に押しつけるつもりは毛頭ありませんが,一度でいいので,この歌を聞いていただければ幸いです。きっとメロディが耳に残ると思いますし,シンプルな歌詞が語る奥深さも伝わると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=4TYEslVBj1c 40年前の宮崎美子さんを覚えていらっしゃる方はこちらの方がいいかも。https://www.youtube.com/watch?v=qurhZEXWIOc    
  私は,ベスト盤のLPやCDも持っていますが,今は発表された当時のEP版を入手したので,それを校長室でみんなが帰ってから1人で少し大きめの音で聴いています(笑)(写真下段)

  本当に毎月毎月,段々と長くなる駄文を最後までお読みいただきありがとうございました。(次回はもっと短くなるように鋭意努力いたします〈笑〉)。



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