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6月末,四国地方は観測史上最も遅い梅雨入りとなりました。今年までに最も遅かったのが,52年も前だったそうですから,半世紀以上ぶりの記録更新(!)であるにも関わらずそれ程驚きが無いくらい,自然現象の「史上初」に慣れてしまっていることが残念です。私はともかく,まだ10年少々しか生きていない子供たちが,極端な自然現象に慣れてしまうのが寂しい限りです。現に梅雨入りが遅れに遅れ,やっと梅雨入りしたかと思えば,それとほぼ同時に台風3号が発生,そしていきなり6月27日には,大雨警報発令により,本校を含む徳島市内の小中学校は,午後の授業をカットして下校となりました。また九州地方中心に豪雨が続き,被害が心配な中,7月に入りました。本当に極端です。昨年の今頃はすでに猛暑にうんざりの日々が続いていましたが,今年は雨の影響もあり,今のところ日中も,クーラーが無くては過ごせない状況ではありません。しかし,今年は昨年以上の猛暑が9月に入っても続くのでは・・という予想も聞きますし,本当に季節の移ろいに気持ちが安らぐようなことがありません。紫陽花の色が映えるような雨が降れば,教師も子供たちに「雨」を情緒的に伝えることで,日々の学校生活に文字通り潤いが出るのになぁ,等と前の東京オリンピックを薄っすらと知っている世代は思ってしまうのです。
そこでタイトルです。さだまさしの42年前にリリースされた曲ですので,またまた保護者の皆様も当時は御幼少で,記憶に無いと思いますがお許しください。私はこのとき中学3年生で,今でもテレビのニュースから,「梅雨入り」「梅雨明け」という言葉を聞くたびに,このメロディーを口ずさんでしまいます。とにかくメロディのきれいな曲で,当時は歌詞の意味は深読みもせず,単に恋愛の歌くらいに思っていました。唯一サビの部分の「♪ つゆのあとさきのー トパーズ色の風はー ♪」で,『トパーズ色』という表現が,田舎の坊主頭の中学生には新鮮でした。色の名前なんて,昔から鈍感だった私は,水彩絵の具の24色どころか,そのうちの12色くらいしか知らなかったので,すぐに国語辞典を引いて調べました。(普段は本立ての場所をとっていただけの国語辞典もこういう自分の関心があるものには,積極的に活用しようとします。授業にも,こういう好奇心を沸き立たせる『しかけ』を散りばめてください,と昔の自分を思い浮かべながら本校の先生にはお願いしています。時々参観して回るどの授業も,昔と違ってICTを駆使していることもあり,子供たちは授業に引き込まれています。中学校としてはいたって珍しい,毎月の様にある本校の参観授業で是非,保護者の皆様にも,実感していただきたいです。)
『トパーズ色』。当時,悦に入って使っていたのを覚えています。この「つゆのあとさき」は,男女の別れを学校の卒業になぞらえて歌ったものであること,この中で「梅雨」は,女性の泪の比喩だとか,歌のタイトルと同名の永井荷風の小説があること,何より「トパーズ色の風」は,長崎を吹く黄砂の風を表現している,なんてことに考えが及んだのは成人になってからでした。
この名曲(私見です)の中身はともかく,梅雨の合間を観察する余裕を持って,夏休みを迎えたいものです。子供たちもほんの10年前まで「♪ つのだせ やりだせ あたまーだせー ♪」ってキラキラした目(!)で歌っていたのですから。我々大人だってそういう子供の頃がありましたよね。その頃を思い出して、その時代のことを大人がしっかり語ることで,子供は純粋な気持ちを思い出せるのではないかと思います。我々が思い出すより,はるかに短い時間を遡るだけですから。そういうきっかけを大人が与えることが,多感な中学時代,ついギスギスした気持ちや自分以下を求める心を持ちたがる,よどみがちな子供の気持ちを払拭する一助になるのではないでしょうか。そして,「ほっこりした気持ち」になって,短冊に純粋な願いを書いて欲しいものです。 ♪ おー星さーま キーラキラ‥‥♪