校長室から

♪ 荒れた青春の海は厳しいけれど 明日の岸辺へと夢の舟よ進め ♪





 待ちにまった授業再開でしたが,御承知のように,臨時休校が1ヶ月延長されることになりました。子供たちは,始業式の日(8日)新しく進級した3年生,2年生のクラスで,溢れんばかりの笑顔で友達との再会を喜んでいました。「密着しすぎないでね」と声をかけるのが可哀想なくらいでした。でも,子供たちは今の状況がよくわかっているようで,素直に話を聞いてくれます。着任式も,始業式も,体育館での開催は中止し,教室も出来得る限り机の間隔を広げ(写真上段) 新しく着任された先生方や,私の挨拶を本校にはテレビスタジオは無いので,プレゼンテーションとして,声を前日に録音し,各教室に一斉送信して行いました。(写真2段目) 臨時休校が伸びることは,知事会見が翌日(8日)に行われてからするようにと連絡が来ていたので,帰りの学活で話してもらうように準備をしていたのですが,朝刊の一面に大きく出てしまっていたので,朝,あいさつを急遽,吹き込みなおすなど,現場は本当に急な対応が求められます。しかし,久しぶりに見る子供たちの表情に,私たちも心が和みました。それ故にまた離れ離れになるとは‥‥。この日着任の挨拶を(画面上で!)して,すぐに2年生の担任をしてもらうことになった二人の先生に,子供たちを帰したあと,「子供たち,どうでしたか?」と感想を聞くと「すごく可愛いかったです。話しをしても,目を見てよく聞いてくれて,いい子ばかりです。あんな子らと,また会えなくなるかと思うと悲しいです。」って二人共,ニコニコしながら話してくれました。本校へ着任することや初めて出会う子供たちに,いろいろと不安もあったと思いますが,先生方の笑顔で話してくれる感想を聞いてうれしさと共に,自分が本校に来て初めて教壇に立った14年前の4月8日を思い出して,懐かしくなりました。2年生,3年生は自分たちが先輩たちにしてもらったような歓迎会が今年の入学式ではできなくなったものの,翌日入学してくる後輩のために限られた時間,黙々と一生懸命掃除をしてくれました。その様子を見ていて心が温まりました。後輩たちに温かく接することができるのは1ヶ月先になってしまいましたが,GW明けの学校再開の時には,本校のいつもの笑顔溢れる活気に満ちた学校生活が戻ってくるとを信じて,子供たちと同様,私たちもしっかりと準備を続けたいと思います。

  本日(9日)の入学式は,国全体に立ち込めている暗い雰囲気を払拭してくれるかのような素晴らしい天候に恵まれました。(写真3段目) いろいろと制限のある中での入学式でしたが,その中でも,卒業式同様,本校音楽教諭の国歌独唱から始まり,いい雰囲気での入学式だったと自画自賛しておりましたら,御来賓の方からも過分なお褒めの言葉を頂きました。保護者の方もいろいろな制約の中,御理解を賜りましたことに,改めて御礼申し上げます。式辞の中でも申しましたように,本校の特色や,教育目標など,式辞の中でお伝えする予定だったところを,式典の縮小のため割愛させていただいたので,ここで,予定しておりました全文を紹介させていただきます。(改めて載せるほどの内容ではないかとも思いますが‥‥)
  最後に,表題の曲です。(最近も「校長先生の選曲が毎回,楽しみです。」なんて,保護者の方に言われて,本校の教職員には呆れられていると思いますが,そんな事を聞くと私は,どこまでも木を登り続けてしまいます!先日は,保護者会の皆さんが役員選出にお集まりいただいた帰りに,「新幹線(Nゲージ)が走っている校長室って,見せてもらえるのですか?」とお声がけをいただき,数名の方に御来室いただいたのですが,私の遊び場(!)がばれてしまい,こんな校長のいる本校に対して,不安になられたのではと,心配しております。)このフレーズだけで曲がわかる方は少ないと思いますが,中学卒業まで徳島で過ごしたアンジェラ・アキさんの大ヒット曲「手紙~拝啓十五の君へ~」です。私の大好きなこの曲(歌声も)は,これも私にとっては応援ソングのひとつで,くじけそうになった時(!),よく聴いてきました。今の世の中の状況の元,まだ休校が続く中,もう少しの間,辛抱をして共に頑張りましょう,という思いでこの曲を紹介します。2008年のリリース当時から大好きで,昔のLPなら,擦り切れるほどCDを聴いたものです。(実際,ホテルカリフォルニア等,聴きまくったLPは擦り切れて3枚買いました。どうでもいいですね〈笑〉)この曲は,全国学校音楽コンクール中学校部門の課題曲となって以来,音楽の時間にもよく歌われますし,この年,本校の卒業式で卒業生が最後に泣きながら大合唱して,大変感動したことも鮮明に覚えています。今,お子さん方は,時間はたっぷりあります。ぜひ,今の思いを手紙にしたためて,それを保護者の方が預かり,アンジェラさんのお母さんのように30歳の誕生日に届けてあげるのは,どうでしょう?素敵ですよね。タイムカプセルなどより,手軽にできて,将来の自分へ今の自分が思いを伝えるなんて,とても思い出深いものになるのではないでしょうか。たっぷりとできてしまった時間を,スマホやゲームばかりに費やすよりも夢があっていいのではないかと思います。アンジェラ・アキさんがこの15年後の自分へ手紙を書いたのは徳島に住んでいた頃なんですよね。私が15年後の自分に書く手紙はもはや意味がありませんので,せめて日々,チコちゃんに叱られないように〈笑〉生徒の皆さんに再開できるまで,一日一日を大切に生きていきたいと思います。                    
♪ 未来の自分に宛てて書く手紙なら きっと素直に打ち明けられるだろう‥‥大人の僕も傷ついて眠れない夜はあるけれど 苦くて甘い今を生きている‥‥♪ 

                              
        式  辞
  中庭にあります本校のシンボルツリーでもある桜の木が,皆さんの御入学を待ちわびていたかのように咲き誇っています。本日,鳴門教育大学附属中学校に入学される133名の皆さん,ご入学誠におめでとうございます。
  例年ですと,あの桜は入学式を待たずに散ってしまっていることが多く,特に今年は,昨年末からの暖冬を思えば,3月中旬で見ごろは終わってしまうのではないかと心配しておりました。
  ところが,昨今のこの国難とも呼べるほどの感染症の影響で,沈みがちな私たちの気持ちをおもんばかってか,いえ,常に中庭で子供たちを見守ってきた桜は,1ヶ月以上も子供たちの声が聞こえない中庭で,附中生が帰ってくるのを待ってくれていたかのように,皆さんを迎えてくれました。
  難関を見事に突破されて,今日の入学式を迎えた皆さん,そしてここまで見事にお子様をお育てになった,保護者の皆様に心より敬意を表します。これから3年間,大切なお子様を責任をもってお預かりいたします。
  本校は,県下唯一の大学の附属中学校として,大学と密接な連携を図りながら,県下はもとより全国にも誇れる教育活動を展開する決意でございます。そして,本校は,鳴門教育大学の支援をいただきながら,最先端の教育を実践研究する「研究開発学校」であると共に,多くの教育実習生を受け入れ,次世代の教員に求められる資質を養う「実地教育学校」でもあります。こうしたことから,鳴門教育大学と協働して,これからの教育を先取りした先進的な授業を開発しており,生徒はこのような授業を日常的に受講できるため,幅広い分野で知的好奇心がかき立てられる環境が整っています。
  さて,本校に入学された皆さん,今の世の中の状況をほんの数か月前には誰も予測しなかったように,これから皆さんが生きていく世の中は, まさに「予測不能な世の中」と言われています。本校では,そういう時代を生きる皆さんが,様々な課題にぶつかった時に,限られた制約条件の中で,正解ではなく,最適解を探そうとする力を身につけてもらいたいと思っています。
  すでに答えの決まっている正解を覚えたり,暗記の量を競うことだけが,本当の学力ではありません。本校では様々な体験活動やダイナミックな学習活動を通して,本当の学力を身につけるチャンスがたくさんあります。好奇心を絶やさず,大いに中学校生活を楽しんでください。新入生の皆さんには,是非,その好奇心を持って中学校生活を送ってもらいたいです。そんな皆さんの心の糧となる,歴代一万数千人の皆さんの先輩が常に念頭に置いていたものが,このステージの左前方に掲げられている校訓です。それには,『創造的な知性を磨く学問学校』『情熱的な意志を鍛える鍛錬学校』『強健な身体を練る体育学校』そして『敬和奉仕の精神に生きる人間学校』と書かれています。わかりやすく言い換えれば,本校で学ぶ生徒は,頭と心と体を鍛えるとともに,仲良く助け合う 温かな人であってほしいし,それを養う場が附属中学校である,ということです。私たち,附属中学校で勤務する教職員は,手前ミソではありますが,本当にみんな仲が良く,お互いの年齢や教職経験に関係なく助け合います。まさに,「ワンチーム」として,一致団結し,全力で皆さんを支援し,応援していきます。そして,対話を重視した温もりのある教育活動の中で、皆さんと共に成長していく所存です。どうぞ、安心して附属中学校での生活を満喫してください。
  そして中学生活では,今ここにいる同級生はもちろんのこと,他学年の人たちとも部活動などを通して,深い結びつきができます。本来ですと,今日,2年生,3年生の先輩が式の後半にこの体育館に入場してきて皆さんを歌や紙吹雪で歓迎するはずでしたが,それもかないません。しかし,先輩方は,皆さんの入学を心から歓迎しています。その思いの深さには,式典の長さや規模は関係ありません。伝統ある,附属中学校で,仲間や先輩,教職員と共に素晴らしい時間を過ごし,皆さんが大きく成長してくれることを期待しています。
  今,世の中は大変な状況が続いています。大変という漢字は「大きく変わる」と書きます。ピンチをチャンスに変えられるよう,附属中学校への入学を機に,今皆さんが抱いている夢と希望を大切に,大きな一歩を踏み出してください。 
   この度,せっかくの学校再開も,昨日,再度延長となることが決まってしまいました。せっかく来ていただいた附属中学校での生活も,もう少しだけ辛抱していただかなくてはならなくなり申し訳ない気持ちでいっぱいです。「学校でクラスターを発生させない」という方針のもと,より一層の万全を期すための,県下挙げての取組ですので,どうかご理解ください。 
  一か月後には私たちも,更に工夫を凝らして,皆さんの学校生活がスタートできるように,十分な準備をしておきます。皆さんもその日を楽しみに,今日真新しい教科書をお渡ししますので,中学校生活への思いを馳せながら,それらを見て,準備を続けてください
  最後に、本日無理をお願いして,ご臨席いただきました鳴門教育大学 山下学長様、美馬理事様、北島保護者会会長様に,心からお礼を申し上げますと共に、今後とも本校へのご指導・ご支援を賜りますよう,お願いいたしまして,式辞といたします。
                                                  令和二年 四月 九日
                                                鳴門教育大学附属中学校長  大 泉  計
 

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2020年度

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